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定年を迎えるぐらいの歳になってきますと、だんだんと新しい経験を積むことが少なくなってくることもあって、折に触れて若かった頃を懐かしむ気持ちが出てくるようになるものです。 これらの気持ちは、だれしもある程度の年齢が来ると、自然に出てくるものです。 ただ、30代や40代で 「あの時代は、自由に遊びほうけることができてよかったなあ」 「あの頃は会社の景気もよく、よく海外出張へ行ったなあ」 「あの頃は髪もふさふさあって、いろんな女性にモテたなあ」 などと、まだまだ過去に心が向かう人は、現在の境遇や生活に不満を抱えている人が多く、その現実逃避のために、過去の楽しかった出来事を思い出したり、懐かしんだりすることがあるのです。 現役を退く歳でもないのに、昔を懐かしむ言葉がよく出るようになったら、その人に対して少し気をつけたほうが良いでしょう。 たとえば、仕事上だけでなく、普通の主婦の場合などにも、結婚前の良かったことを懐かしむケースがあります。 とくにОLをしていたような場合、結婚前はお金も時間もある程度余裕があって、友だちと海外旅行に出かけたり、好きなショッピングをしたりして、人生を楽しんでいたのに、主婦におさまって子どもの世話などをするようになれば、家事に追われる日々となり、不満やストレスがたまってくるものです。 こんなときに、「働いていた頃はよかったなあ。毎日、友だちとおいしい食事をしたり、好きな洋服も買ったりしてオシャレもしたし。カラオケでは好きなだけ歌えたし。なのに、いまは、子育てで自分の自由な時間が無いだけでなく、お金も自由に使えなくて」 などと思い始めます。 このように、いまの現実から一時的に逃避したいために、自分で輝いていたと思える時代へ逃げ込むことがあるのです。 ただ、会社の上司などには、昔の自慢話をする人がいますが、これは現実逃避とは違って、現在の自分の能力に自信がなくなって、そのために、過去の栄光にすがって、若い者に自慢しているだけなのです。 |
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