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★右から見た表情、左から見た表情はこんなに違う 人間の顔は左側と右側、ほぼ左右対称に見えますが、完全に対称というわけではありません。 鏡の前で試してみるといいでしょう。微妙に違っているのです。芸能人のテレビで映る顔を見ればさらにはっきりするでしょう。 それと同じように、感情表出も顔の右半分と左半分とでは表れ方が違うのです。 では、左右どちらに、より感情が出やすいのでしょうか。 この実験をザッカイムとグールという心理学者が行っています。 まず彼らは、被験者に6つの基本表情のうち、5つ(驚き、減男、怒り、悲しみ、恐れ)を顔面で作ってもらいます。 次にできあがった写真を真ん中で縦に2分し、それぞれの半分の写真を鏡に映して合成写真を作ります。 これで3パターンの表情の比較ができます。 一つはオリジナルな表情、一つは右半分の写真を合成した表情、そしてもう一つは左半分を合成した表情です。 この3つを比較した場合、明らかに左半分同士で合成した表情に感情が強く表れているのです。 それは誰が見ても、左が強いと判断できるくらい明確な差でした。 よく右側から撮った写真と左側から撮って写真とでは、その印象が違うといわれますが、それは、この表情の違いによるものかもしれません。 ★ 心で笑っているのに、なぜか笑顔の心理 基本的な人間の表情は万国共通です。いかったときに笑顔を見せる民族はいないでしょう。 しかし、表現の方法は培われてきた文化によって違います。これを、ディスプレイ・ルールといいます。 たとえば、日本人は悲しみの表情を隠そうとします。葬式の場においても、悲しみをこらえることが美徳とされています。 韓国などはまったく逆で、大声で泣かないと死者を思っていないとみなされてしまうのです。葬式を上げるために、プロの「泣き屋」などという職業があるくらいです。 アメリカの心理学者エクマンが日本を訪れたとき、表情についてさまざまな実験を行っています。その結果、表出される表情は同じでも、日本人はその表情を抑える傾向があることがわかりました。 たとえば、私たちは嫌悪感を抱くような映像を見たときに、イヤな顔はしますが、それを手で隠そうとします。 大して、アメリカ人はどんな表情も決して隠そうとはしません。 また、腹が立ったときでも、笑顔をつくりながら腹がたった状況を説明するという特徴が日本人にはあります。特に、相手が上司や目上の人である場合は、これが顕著です。 一方、アメリカ人は、怒った顔をしながら腹が立ったことを伝えます。 つまり、日本人は自分の感情よりも、相手との関係を重視しながら表情をつくっていく国民といえるでしょう。 |
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