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人が自分に好意をもっているかどうかは、誰でも気になることです。それを判断するのに、大きく分けて3つの基準があります。 一つ目はもちろん言葉の内容です。 直接的に好き嫌いを表わす言葉を口にすることがあります。 しかし、言葉の内容はあまり頼りにしないものです。全体を100とすれば、わずか7パーセントしか頼っていないようです。ちょっと驚きですが、言葉自体には意外に感情伝える力がないのです。 二つ目は表情です。 人は、相手の表情から感情や思いを判断するのです。これが相手の気持ちを判断するときの中心です。全体の56パーセントを頼っているそうです。表情はそれほど人と人との関係に重要な役割を果たしているのです。 三つ目は、話し方が重要な役割を担っています。 話し方は感情によって、微妙に変化を見せます。声の高さやスピード、微かな震えや調子などで感情を読み取ることができるのです。相手の感情の37パーセントがこの話し方で判断されるといいます。 好きな人の前に出ると、心の動揺を隠そうとして声がうわずったり、話すスピードがやたらと速くなったりするものです。 言葉でしっかりしたことを言っていても、また、表情で平静を装っていたとしても、声には気持ちが表れるのです。 その理由は、普通、人は相手と向き合ったとき、まず表情をつくり、その次に話す言葉を考えますが、話し方の調整にまでなかなか神経が行き届かないからです。 ★ その声、その話し方で何を伝えようとしているのか? それでは声の高低や話のスピードと感情の関係をみてみましょう。 ある心理学者は、声の質やテンポを自由に変えられる機械を使って、音の高低レベルとバリエーション、振幅のレベルとバリエーション、そしてテンポを変えた音色をつくって、感情と音の関係を調べる実験を行いました。 被験者にいろいろな音を聞かせて、それらが興味、悲しみ、恐怖、嫌悪、怒り、驚き、意気揚々、退屈といった感情のいずれに似ているかを判断させるという実験です。 その結果、特に音の高低のバリエーションとテンポが、感情に関係することを見出したのです。たとえば、速いテンポは興味、恐怖、幸福、怒り、そして驚きを表わすことがわかりました。 もし呼吸と感情の間に強い相関関係があるとするならば、音声による感情の表出は、顔の表情と同様に、生まれもってのものかもしれないと考えたのです。 誰でも怒っているときには声が大きくなり、また早口になるものです。 ゆったりした気分のときには、話し方もゆっくりになります。 これは意識的にしているのではなく、無意識のうちにそうなってしまうのです。感情が喋り方に影響し、その喋り方が相手に自分の感情を伝えるのです。 逆に、相手の感情を読み取ることもできます。ですから、海外に行って言葉が通じなくても、心配することはありません。 喋り方に注目すれば、相手がどういう気持ちでいるかはだいたい想像ができるのです。 |
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